株式会社クロスリンク 代表取締役 矢野 敦子
プロフィール
◆事業概要 ：スパ・リラクゼーションサロン、治療院に特化し、業界で働く人どうしをつなぐ
WEBサービスを展開
◆所在地 ：東京都中央区 銀座1-14-5 銀座ウイングビル3階
◆ホームページ ：https://crossrink.co.jp/
◆起業年月 ：2010年9月１日
◆起業のための初期予算 ：5,000万円
◆起業1年目の売上 ：2,700万円
◆家族構成：父、母、弟
Q.なぜ、起業しようと思ったのですか？起業の魅力、目的を教えてください。
自らの事業のビジョンを形にすることができるのが起業の魅力
私の場合は、元々社長になりたいとは全く思ってもいませんでした。
以前勤めていた株式会社エムアウトで新規事業開発を担当した時、社内ベンチャー事業の一環として新たな事業を考案することになりました。
そこで、元々大好きで毎週のように通っていたマッサージに着目し、業界の情報の少なさや改善点の多さ、もっとIT化できないか・・・などを考え、
今のビジネスモデルの元を考案したのです。
エムアウト社でのテストマーケティングの期間が終了して売り上げが伸び、会社として設立することになった時、プロジェクトリーダーであった私が
社長を引き受けることになりました。
自分の作ったビジネスモデルで業界全体が変わっていくのを実感し、「この仕事をやり抜きたい！」と思うようになり、
MBOという形でエムアウト社から事業を買い取り、完全に独立しました。
起業の魅力は、なんといっても自らの事業のビジョンを形にすることができる点にあります。
自分で自分の信念を貫くことを楽しんで仕事をしています。
Q.起業スタートのためにどのような準備が役に立ちましたか？
数字のファクトを重視すること！
ターゲットは誰なのか、市場の規模の大きさや今後どう伸びる可能性があるか等の事前の市場調査はとても重要だと思います。
私も実際に市場の人にグループインタビューを行う等、事前準備がしっかりできたので、準備の段階で仮説を作り上げることができたことはとても良かったです。
ただインタビューではなかなか本音を聞き出すことは難しい場合もあり、調べた数字のファクトを重視することもポイントかなと思います。
Q.起業にあたって苦労した（している）ことはありましたか？
目の前に立ちはだかるものがあった時は考えるチャンスだと思って
その時は大変だと思っていたけど後から振り返ると、あれがあったから良かったと思うことが多いです。
うまくいかない時には初心に帰り、市場調査を改めて行うことで更に基盤がしっかりしたこともありました。目の前に立ちはだかるものがあった時は少し考えるチャンスなのだと思うようにしています。
どんな時もビジョンをしっかり持つことで目標が明確になり前に進むことができるのだと思います。
Q.起業と家庭のバランスについて教えてください。
残業はほとんどしません
うちの会社は女性が多いこともあり、９：３０～１８：３０の勤務時間で残業はほとんどないため、プライベートの時間は適度に保てています。
上司が残業していたら部下は帰宅しづらいですからね。社員にもプライベートの時間をしっかり保つようにしてほしいと思っています。社員のみんなと食事に行くことも多いですが、会社を出てからは仕事の話は一切しないようにしています。
ただ頭の中では仕事のことを考えてしまうことが多いので、ストレスが溜まった時など趣味のピアノを2時間位無心で弾き続け、心を落ち着かせ気分をリセットさせます。
Q.起業するにあたって一番大切にしていることは何ですか？
ビジョンと人
企業のビジョンをしっかり持つことによって仕事の軸がぶれないようにすることはとても重要です。そして社内の人々だけではなく、関わってくれる人々全てにおいて、人と人との不思議な縁や人のと繋がりは特に大切だと思います。
人の印象って残るものですし、私は会社の顔として会社をよく思ってもらうためにも、人と接する時は失礼がないように常に意識して接するようにしています。
気持ちよく接してもらえると１の力にそれ以上のものが加わり踏み出せるものも大きくなり、お互い仕事の面でもよい結果が生まれると思います。
これから起業を目指す女性に向けて一言
あったらいいな、と思うだけでは弱いと思います。実際にお金を払ってくれるものなのか、競合との違いはどこか等、市場調査はとても大切です。
またお金に関してや事業計画等は知識がない場合もそのままにせず、独学でも勉強するべきです。また人に相談することもとても大切です。
自分の事業計画を自信を持って人にロジカルに話すことができるようにしておくことも重要ですね。私も包み隠さず色んな方に相談し、ダメ出しをプラスに変えていきました。
ダメ出しされてもめげずに怒りをパワーに変える位の信念の強さは必要ですね。
