乳がん経験者向け下着屋Clove 代表 ボーマン 三枝

プロフィール


 ◆事業概要:乳がん経験者向け肌着の開発、販売
 自らの経験を基にした、若年性乳がんについての情報発信
 2018年より乳がん経験者に向けたイベントを開催予定
 ◆所在地 :埼玉県さいたま市中央区上落合2-3-2 新都心ビジネス交流プラザ3階
       COCOオフィス
 ◆ホームページ :https://shitagiyaclove.com/
 ◆起業年月 :2015年5月
 ◆家族構成 :夫、娘

なぜ、起業しようと思ったのですか?起業の魅力、目的を教えてください。

自らの乳がん経験がきっかけ

 私は31歳のとき、結婚3か月目で乳がん罹患が発覚しました。幸い初期だったため手術にも成功し、現在一児の母となることができました。
乳がん経験者、特に若くして乳がんに罹患した女性は、結婚・出産を意識せざるをえないため、治療だけでなく生き方についても悩むことが多いのが実情です。 がんに不安や悩みを持つ仲間に出会う中で、何か自分にできることがしたいと考えるようになり、下着屋としての起業を決意しました。
起業したからと言って簡単に上手くいくわけではないのは承知の上です。それでも、挑戦するなら今だ!と腹を決めました。
雇用される側ではできない様々な経験ができ、様々な方と知り合えるのが、起業の一番の魅力だと思います。「これ何とかしたい!」と思ったら120%の力で臨みますし、結果が出たときの達成感は倍増です!もちろん責任も増えます。お客さまや業者さまにご迷惑をかけたら、言い訳なしに100%自分の責任、問題解決能力も養われています。

屋号の命名理由、想いを教えてください。

2つの意味を込めて命名

1:Cancer(がん)の頭文字にLoveをくっつけた造語。
2:自分の好きなアロマの香りクローブから。クローブには「気分が落ちている時に、気持ちを明るくする」「今の状況を変えるための行動力とパワーを与えてくれる」と言う作用があり、自分もそんな存在でありたいと願い屋号にしました。

起業スタートのためにどのような準備が役に立ちましたか?

会社員時代に培った根性

 旅行会社で営業・販売の経験が5年ありました。大手ではなく、地元の小さな旅行会社です。当然、営業に行っても相手にされない、飛び込み営業をしてお叱りを受けるなんてことも。「はじめから上手くいかないのは当たり前」という考え方や、多少の失敗にはへこたれない根性が培われたと思います。また、工夫しながら小さな成功体験を重ねることや人脈ができ、それも今活かされていると感じています。

起業にあたって苦労した(している)ことはありましたか?

知識もコネもない状態からのスタートで苦労

 インターネットショップで下着屋を始めようと思い立ったものの、アパレルの知識もネットの知識も、コネクションも皆無でした。私の思いをカタチにしてくれる肌着メーカーを探し契約すること、試着やモニターとして下着の開発に協力してくれる乳がん経験者仲間を探し、実際に集まっていただくことは簡単ではありませんでした。
現在はメーカーや経験者仲間に恵まれ、ホットフラッシュに悩む乳がん経験者に向けた「Kimihug(キミハグ)」が完成しました。今後いかに商品の良さを伝え、必要とされている方のもとにお届けするかが課題です。クラウドファンディングにも挑戦して、資金を集めるとともに商品を知っていただく機会を作っています。

起業と家庭のバランスについて教えてください。

家族の理解と協力のもと、臨機応変に対応

 現在、仕事:家庭=6:4くらいで推移していますが、忙しい時期は、週末に主人と娘に外出してもらい自宅で仕事をしています。もちろん、主人が忙しい時期には自分が娘と外出します。 娘は外出を喜びますし、たまに二人きりで過ごす時間も楽しいです。
主人も私も仕事があれば土曜保育をお願いする事もあります。また、保育園の送り迎えや家事の分担も臨機応変にしています。家族の理解と協力が大切だと思います。

起業するにあたって一番大切にしていることは何ですか?

家庭とのバランスと健康

 忙しすぎて周りが見えなくなるような働き方は避けるようにしています。一日三食キチンといただき、キチンとお風呂に入って、キチンとお布団で寝る、ということを大切にしています。

これから起業を目指す女性に向けて一言

人生一度きり、やりたいことをやってみてみませんか。例え失敗しても、経験したことはマイナスにならないはずです。

1日の仕事時間

1週間の仕事時間

仕事:家庭のバランス
仕事(オレンジ):家庭(青)

起業前の仕事

起業スタイル

起業のための予算

1年目の売上(目標)