株式会社キンセンス 代表取締役社長 黄 盟恵

プロフィール


 ◆事業概要:香りで健康をサポートする商品の企画開発・製造販売、関連サービス展開
 ◆所在地 :東京都港区赤坂4-9-25 新東洋赤坂ビル5階
 ◆ホームページ :http://quinsence.jp/
 ◆起業年月 :2016年4月

なぜ、起業しようと思ったのですか?起業の魅力、目的を教えてください。

組織から離れ、自分で会社をハンドリングしてみたいという思い

 会社員の時は、壮大なプロジェクトや事業の一部を担うという仕事の関わり方でしたが、自分が課題感を持ったことを自分でハンドルしたい気持ちが強まり、起業を決意いたしました。
会社という一つの大きなコミュニティを外れた後に、何が見えるのか、見てみたくなったということも大きいです。

社名の命名理由、想いを教えてください。

思いを込めた2つの言葉を組み合わせた造語

 スペイン語のQUINTO(第五の)とSENSEを組みあわせ、 「香りで健康に、香りで日常の一瞬をより豊かに」という意味を込めた 一つの言葉として認識していただけるよう、語尾をCEにして、QUINSENCEという名前に託しました。

起業スタートのためにどのような準備が役に立ちましたか?

ビジネススクールのプログラムに参加

 会社勤務10年目の頃、会社員という枠組みではなく新しい視点を得たいと思い、Harvard Business SchoolのExecutive Educationで 行われているA New Pathという一週間のプログラムに参加しました。その時は、自分が自分を知らないということすらわかっていない暗中模索の状態でした。
その後深く自分を内省し、一体自分は何がしたいのか、今までにしてきたことや好きなこと、昔やりたかったこと、自分がどのような時にどのような判断を下して、自分がどのようなことをすればよい時間が過ごせるのか・・・などを改めて振り返りました。当時はグローバルにアグレッシブにバリバリキャリアを積みたい、と考えていたはずだったのですが、果たして本当にそうなのかは実は自信が持てなかったのです。
そして起業を考えだした時に、アカデミーヒルズが運営されているHIPスクールアントレプレナー養成講座の受講案内が目に留まりました。このスクールで得られたインサイト、講師、仲間、協力者等、そのまま新規事業構想と起業につながりました。

起業にあたって苦労した(している)ことはありましたか?

会社員時代との「視点・マインド」の違いを実感

 会社員の時と起業する時、一番最初に経験した違いは「視点・マインド」の違いです。 会社員の時はすでに何か課題があり、それに対する仕事がメインでした。一方新しい事業を起こし起業するということは、その課題感を自分で見出してくるところから始まります。
また何がしたいのか、何を目指しているのかといったビジョンを明確にする必要があり、ビジョンに対するエネルギーを常に持ち続けることが必要です。自分で課題を見つけて、目指すビジョンを掲げて、エネルギーを常に生み出す。この部分は会社員だった時の考え方とは大きく異なります。
全てが0から始まった事業なので課題ばかりですが、今は販路拡大、顧客の方に広く知っていただくこと、資金調達が大きな課題です。クラウドファンディングを通して、資金調達と商品PRの機会を作っています。

起業と家庭のバランスについて教えてください。

心身に気を使い、無理はしない

 実は起業したての頃体を患っており、病気とも戦いながら始まった道でした。本当ならば心身の健康は起業の時に絶対的に必要な原資ですが、これが欠けていたため最初に掲げた目標は「自分が健康になること。それから得られた学びは必ず還元すること」でした。
今はすっかり元気になりましたが、最初は体を気遣いながら、無理は厳禁という中で進めていたので、「ちょっとおかしいな」と思ったらすぐに休むということに気を使っていました。

起業するにあたって一番大切にしていることは何ですか?

エネルギーを生み出すマインドを大切に

 事業のビジョンに対してのエネルギーを生み出すマインドを大切にしています。時にビジョンに対して、本当にこれでいいのか迷いも生じますが、これもきちんと問うことにしています。エネルギーを生み出し続ける一方で、自分の弱さも認めること、無理をしないことも大切なことだと思います。

これから起業を目指す女性に向けて一言

一番最初に見極めが必要なのは、自分が本当にやりたいことなのか、周り(の風潮等)からやらされていることなのか、だと思います。 キャリアのオーナーシップは自分であることを再認識した上で、検討されてみてはいかがでしょうか。
自分がやりたいことの裏側には、誰かが何とかしてくれない、自分で全て決めて負っていく責任ということも必ずついてきます。それを含めてもやりたいのであれば、自分のやりたいことができるという、大きなやりがいが待っています。
主体的に動き出せば道は必ず開けると思いますので、現実もきちんと見つめた上で、自分を信じてまず一歩進めてみることをお勧めします。

1日の仕事時間

1週間の仕事時間

仕事:家庭のバランス
仕事(オレンジ):家庭(青)

起業前の仕事

起業スタイル

起業のための予算

1年目の売上(目標)